理系院生でNNTにならないためには?失敗事例5選から学ぶ対策方法

就活基本知識

NNTという言葉をご存じでしょうか?

「NNT」とは「無い内定」の頭文字をとったもので、卒業・修了前の年の7月までに内定を獲得できていない状態を指します。
理系院生といえば、研究室から推薦をもらえて、安泰というイメージがあると思います。しかし、推薦は教授のコネによるものがおおいため、全員が必ず研究室から推薦がもらえて、就職は安泰とは限りません。
研究室の同期たちが就活を終えて研究や遊びに謳歌していくなか、自分だけ就活を夏以降も継続し、苦しむ思いはしたく無いでしょう。

そんな状況に陥らないために、NNTに陥る失敗事例を紹介し、今からできる対策をお伝えします。

理系院生でNNTになってしまった失敗事例5選

この記事を見ている方のなかには、「大学院就活=時間がなくて失敗する可能性が高い」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。
実際、就活を失敗してしまう(内定が決まらない)大学院生は一定数います。

しかし、失敗した事例を見てみると「対処可能な失敗理由」が浮かび上がってきます。
それらをあらかじめ理解しておけば、失敗を防ぐ手立てとすることができるでしょう。

事例①:就活を後回しにしてインターンに参加しない失敗

就職活動では、自分が納得した企業への就職を目的にしているため、納得した意思決定をするには、1次情報が欠かせません。もちろん選考を通じて社員の方と話すことができるのですが、インターンに参加して近い距離で話すのと、選考過程で話すとでは会社に対するイメージが大きく変わるものです。

しかし、NNTの学生の多くは就活を後回しにして、インターンに参加していない場合が多いです。

「自分は研究職しか見ないから文系職見るわけがない」と食べず嫌いが発生してしまい、その結果、業界職種を絞りすぎて落ちてしまっているパターンが散見されます。

実際に、インターンに参加することで、視野が広がるだけではなく企業によっては、「本選考の面接を免除していきなり最終面接!」といったパターンも珍しくありません。

事例②:情報収集ができていないことによる失敗

『就活は情報戦』と言われるほど、情報をうまく集められた人が有利になると言われています。

就活で集めるべき情報例

・選考情報
・ESの書き方
・有益な就活セミナー
・自己分析の方法
・面接練習ができるサイトやおすすめの人

上記のように就活では知るべき情報がたくさんあり、集めるのには時間がかかります。

しかし、他の就活生と比べて理系院生は就活仲間が少なく情報を集めにくい状況にあります。

つまり、理系院生は自分で行動しなければ『情報弱者=就活が不利』になってしまいます。

就活を始めたら積極的に情報収集を進めていきましょう。

事例③:業界を絞り込みすぎている

理系院生は「工学を専攻しているから工学系のメーカーしか受けない」という人が多いです。

ですが、この考えは要注意です。なぜなら、「専攻しているから」という志望理由では浅くて受からないことに加えて、専攻している分野では、企業数が少なすぎて落ちた時の保険がないからです。

そもそも、本当にその業界しか全く興味ないのであれば、専攻への愛が深い証拠なので博士に進学することも視野の一つに入るでしょう。

事例④:職種を絞り込みすぎている

こちらは業界に加えて、職種(文系職種・理系職種など)までも絞り込みすぎている状況です。

一つの職種の募集人数は総合職と比較して10名以下の採用など内定を取れる人数が少ない場合も多いので、多くの企業がエントリーを締め切ったあとに、自分が応募した職種のほとんどが若干名採用の狭き門であったと気づいた場合は、手遅れになってしまうこともあります。

事例⑤:研究と就活の時間配分を間違える。

研究が忙しく時間が取れないのもよくあるパターンです。
実際、理系大学院生は実際に手を動かす必要がある生物形や医学系など、研究内容によっては、研究が忙しくまとまった時間を取れない傾向にあります。

ただ、だからと言って就活を後回しにしてしまうと十分な対策が進まずにNNTになる可能性が上がってしまいます。

こ就活の時間を取れないパターンでは、①本当に時間がないパターンと②時間配分を間違えているパターンが存在します。

本当に時間がなく、時間そのものが取れない場合は、指導教官や教授とよく話し合って、研究室のメンバーと協力して自分が担当している業務(雑務)を分担できないか打診してもいいかもしれません。

時間管理のスキルは社会人でも迷っている人が多く、一朝一夕で身に着けることができるものではありません。しかし、自分の時間の使い方に無駄はないかなど、常に時間を意識しながら生活をするだけで大きく変わってきます。


理系院生でNNTになってしまう事例から学ぶ対策方法5選

対策①:インターンに参加しよう

自分が目星をつけている企業がインターンを募集していたら、積極的に応募+参加してみましょう。

インターンは本選考が始まると言われている3月以前に実施されることが多いです。そのため、「そこまで志望度は高くないけど気になっている。。。」ような職種や業界などがあったら、日程をうまく調整して複数(目安としては5社程度)参加するのもおすすめです。

インターンに参加することで業界理解や会社理解が深まります。

実際にも同じ業界だとしても会社ごとによって雰囲気やビジョンが大きく異なったり、具体的な業務内容も細かい点が違っていたりなど、発見があるかもしれません。

対策②:就活友達を作り、個人戦ではなく団体戦を展開しよう

理系院生は自分で行動しなければ『情報弱者=就活が不利』になってしまうことを説明しました。

しかし、理系院生には行動したくてもまとまった時間を取ることが厳しい傾向にあります。まとまった時間をうまく取れないのはあなただけではありません。世の中の理系院生みんなに言えることです。

情報弱者にならないためにも同じ悩みを持っている人をSNSの呼びかけによって集めて団体戦を展開しましょう。情報を調べる作業を分担することで効率的に就活を進めましょう。

対策③:いろんな業界研究をしよう

事例でも説明したように、志望業界を研究内容と無理にマッチングさせようとすると、応募する企業数は少なくなります。

就職活動では倍率が100倍になることも珍しくないので、元々の自分の持ち駒が、5とか6社だと全滅の可能性も普通に出てきますし、その枠を狙っている中には自分の大学よりも格が高い可能性も十分にあります。

そのため、就活初期には、志望業界の選択肢を広く持つようにし、いろんな業界を研究することをお勧めします。

幅広く候補を持つことで、業界や企業を比較する時に役立つはずです。

対策④:文系職種(総合職)も視野に入れよう

ある程度業界を絞り込むことができたら、まずはその業界に存在している職種を洗い出してみましょう。そして、その職種への理解を深めるためにできる限りのOB・OG訪問をしてみましょう。

OB・OGは採用に直結した人からの話を聞く場合もありますが、サークルや研究室の先輩など個人的なつてでのOB・OG訪問をおすすめします。

また、お勧めサイトとしてMatcherやOBトークのようなOBOG訪問アプリを使用するのもお勧めです。無料かつオンラインで気軽に相談できるので試してみてください。

また、文系職種に合格するための方法に関しては下記にまとめていますので参考にしてください。

参考URL:理系大学院生は文系就職できるの?理系大学院生が文系就職を成功させる上でのポイントを解説

対策⑤:研究と就活を両立させるための時間管理術を磨く

研究と就活を両立するための時間管理について一番大切なこととしては、現状分析です。

自分が研究や就活に1日それぞれ何時間使っているの、就活と研究以外では何時間使っているのか調査しましょう。

そして、自分の中で優先順位をつけてそれぞれのタスクをこなすことが基本になります。

スマホで時間を管理する人が多いのですが、慣れてきたら紙に移行することをお勧めします。なぜなら、紙の方が面倒くさいので時間への意識が高まるからです。

理系院生が就活で失敗しないためにやるべきこと

博士課程に進学するかどうかを判断する

就職活動では、研究との時間の折り合いをつけることが大切という話をしました。

しかし、「博士進学するかもしれない」という人もいるでしょう。その場合、まず最初にすべきこととして自分は何%の確率で博士進学するかどうかを見極めることです。

博士進学するかもしれないからといって本腰を入れずに就活をして受かるほど大手企業は甘くありません。

そのため、自分が本腰を入れるために進学可能性を判断するということは必須でしてください。

就活に詳しい人に相談しながら進める

最後にお勧めするのはプロに頼んでしまうというパターンです。

正直、先輩や同じ卒業年度の就活友達から得られる情報の質には限界があります。

就活のプロの話を数度聞くことで円滑に就活を進められる可能性が飛躍的に上がります。

最近では、就活のプロと話すのは就活エージェントなどを使うことで無料で行うことができます。ぜひ一度お試しみてください。

まとめ

この記事では、理系院生が陥りがちな「無い内定(NNT)」に陥る理由と対策方法について紹介しました。
理系院生は、専門性の高さはもちろんのこと、論理的思考力をはじめとする汎用性の高いスキルも持ち合わせています。
これらを活かすためにも、就活についても今からできることを始めていきましょう。


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